脊振日記 目次(Vol.47) 脊振日記メニューへ バックナンバーへ
2月 28日 別荘の耕作者
3月 3日 五感

3月 20日 梅咲いて
2月28日 別荘の耕作者




 冬も終わりに近づいた朝、別荘周囲を歩いていると、斜面も平地も一面耕され土がホカホカしている。次の日もまた耕している。今年もまたやってきたか。その広さ合わせれば50坪程。すごい力持ちの働き者だ。誰が何のために。足跡を微細に見るが分からない。
 猪であれば、人の髪の毛を置いておけばよいと聞いたが、当方が気持ち悪いし、床屋からもらうにしても変質者と間違われても困る。
 少々の被害はありのままに受け入れるのが一番よいか。食物を探しての耕作と思うが、小動物を求めてかそれとも植物の根を求めてか。
 この他モグラもあちこちの土を掘り起こしている。土の道路や栗林のときは良いが、間違って動物舎の犬道を掘ったら大変。番犬のロンとシロのモグラたたきに合って、あえない最後をとげてしまう。くれぐれも場所を間違わないように。


 掘り進むときの楽しさ思うなり
     春のもぐらが盛り上げし土
                (佐々木幸綱)



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3月3日 五感


 美しい花、鳥の声、谷川の音、木の香、山菜の味、心地良い風、冷たい水の感触、いずれも体が緊張する一瞬であり、ここ別荘では四季を通じて満喫できる。
 1月29日の新聞に、人間生活技術戦略ロードマップ(工程表)を経産省がまとめたとあった。その中に次のように書いてある。
 人は見る、聞く、かぐ、さわる、味わう、「五感」を使って暮らしている。感じたことで体は瞳孔や汗、脈拍などの反応につながり、ストレス・集中力などの感情や記憶力、体力などにも反映されるとあった。
 視力、記憶力、体力など衰えが目立ちはじめた今、若返ろうなどとはサラサラ思ってないが、人に迷惑をかけないためにもそれなりに感性を高めたまま時空を越えていきたいとふと思った。
 そのためには、美しいものを美しい、おいしいものをおいしいとありのままに感じる素直さとゆとりある心が大切である。また、自然が与えてくれる環境が、五感を高揚させる条件に最も適していると思っている。別荘万歳。

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3月20日 梅咲いて
 2月のライオンハート(小泉総理のメッセージ)によると、世界に良い影響を与えている国の第1位は日本という。英国のBBC放送、米国メリランド大学の世論調査が有ったという。
 嬉しいことだ。平和で美しい日本、外国人にはそう映るらしいが、日本人は自分の良いところを忘れてしまってないか。そしてまた、太宰府から梅が届けられて心境を一茶の句に託した。
  
「梅さけど鶯(うぐいす)なけどひとり哉」
と、権力に群がる大勢の取り巻きに囲まれながらにして孤独なのだ。
 それにひきかえ、別荘はいつも独り。自分が人間か犬か鶏か分からなくなってしまう。ときにはウサギに真剣に語りかけている自分がいる。
  
「梅さいて、鶯(うぐいす)ないて昼寝哉」
ここは平和で美しい背振の山懐別荘である。
 ウグイスの初音は、3月7日であった
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2006 春
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