脊振日記 目次(Vol.56) 脊振日記メニューへ バックナンバーへ
12月 2日 老 計


12月 6日 山頂の狸寝入り
12月2日 老計


「また 山居四法有り 樹に行次なく、石に位置なく
屋に宏肆(こうし)なく、心に機事なしともいう。」

 樹や石に決まりなく、自然のままであり、家は広くなく簡素で何ものにもとらわれない心であると思う。
まさに脊振の生活である。
 人生の五計とは生計、身計、家計、老計、死計というが、これでいくと還暦を過ぎた者にとっては、老計の真っ只中である。いかに年をとるべきか、結論からいえば,ほどほどに健康であって、ほどほどの生活をし、ほどほどに長生きをすることと悟った。(数冊の本を読んでのこと)ここ脊振に通い始めて5年、以前と比べて、体調が良くなってきたし運動量(坂を2足歩行)も多くなった。
 貝原益軒の「心は静かに身は労する」に近づきつつある。また、一般に山野の人が外邪である風、寒、暑、湿に強く病気をしないという。
 まさに別荘(山)はいいことづくめだ。野人を目指そう。

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12月6日 山頂の狸寝入り





 久しぶりに脊振山の山頂に立った。日本晴れの良い天気であったが、眼下の福岡市街は大気がかすんで良く見えない。
 蛤岳まで歩くことにした。行程の九州自然歩道は前回来た時よりも木道が整備され歩きやすい。
 落葉樹が多いせいか、木々は葉を落とし、森の中であるのに明るい陽の光が漏れてくる。途中、誰にも会わない。鳥の声もしない。時折、熊笹の揺れる音にドキリとする。40分程度歩くと汗が滲んできて吐く息もハアハアと激しくなってくる。気分としては、爽快である。体内の五臓六腑に滞っていた気が洗い流されて身が清められる。2時間程歩いて丁度12時頃蛤岳に到着。オニギリ2個をほおばってポカポカの山頂でしばらく横になった。
 人は1人では生きていけない。しかし時には独りになり誰にも邪魔されず自然の中にドップリつかるのもいいもんだ。宇宙の法則に従って生かされている人間、自然のリズムに合わせていると精気がみなぎってくる。
 3人グループの男女が話しながら登ってきた。寝たふりして黙って聞いていると、年齢は80歳に近いか(16歳で軍隊に行ったと話していた)山で食べるご飯はおいしいとも言っていた。板谷方面から来たらしい。楽しいおしゃべりと軽い食事をして帰りになぜか3人とも三角点標の頭をなでて、来た道を降りて行った。



 蛤岳を発つにあたってカメラを構えたが、久留米市街や多良岳方面は逆光とかすみで見えない。帰路落葉でいっぱいのフンワカした歩道を歩いていると、足の疲れがとれてくる。帰りも2時間ほどで背振山頂に着いた。車で帰る途中、別荘の動物舎に立ち寄ったが、犬のロンとシロが大歓迎してくれて、ズボンが汚れてしまった。

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2006 冬
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