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10月 4日 栃餅


10月 13日 黄金の晩年
10月4日 栃 餅
H18.10.4
 9月17日脊振にもやってきた台風13号。木々の枝を折り、虫や木の葉を別荘の壁に叩きつけて通り過ぎた。この時栃の実も全部落としてくれた。有難い台風に感謝し、実を拾って天日に干した。
 チャンス到来。去年失敗した栃餅に挑戦。お湯に1晩つけて皮をむいたり、木灰を作ったり、あく抜きのため3日間灰につけたり、最後は餅つき機を借りてきて悪戦苦闘、1週間を要した。つき上がった餅を昔の人々を忍びつつしみじみと味わった。素朴だがおいしい。色も目立たず落ち着いて美しい。手間ひまかかった分だけおいしく感じるのかもしれない。中秋の名月にもお供えしよう。
“成功”
 皆さんに試食していただかないと何ともいえないが。
これが栃の実。厚い皮をむくと中には、栗のような
丸い褐色の実が入っています。
天日干しした後、お湯に一晩つけ皮をむきます。これだけの量の皮をむくのは大変。
皮をむいた後、木灰であく抜きをします。 もち米と併せて餅つき機でつきます。すごい振動!
だんだんお餅らしくなってきました。
栃の実と混ざってほんのり色づいたお餅がつきあがりました。 小さく丸めて完成です!
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10月13日 黄金の晩年

 別荘で秋風を全身に受けつつ、人生の最終章を夢想。最近読んだ本で滝上宗次郎氏の言に共感を覚えた。氏は老眼鏡を使い出したとき1ヶ月ぐらいショックが続いて、とうとう自分もダメになったかと思ったとある…正直
 若いときは、多くの夢や希望を持ち周囲からの期待も大きい。人により異なるかも知れないが、普通の者(小心者)は過度の期待に押しつぶされそうになったり、たまには期待に答えられて鼻高々で有頂天になったり、多感で悲喜の連続である。
 これがある人生の節目を越えると次第に周囲(社会)から期待されなくなってくる。このとき大部分の男性は喪失感を抱きネガティブに陥っていく。
 氏の紹介文によると、誰からも自分は期待されていないと自覚できたとき、自分が呼ばれるのは孫の結婚式くらいのものだ。期待されないということは実に気楽で楽しいことだ。誰からも批判を受けない。実にいいね、とあった。女性の場合は黄金の晩年の過ごし方が若い頃からの人生の延長線として自然に身についているらしい。
 人生の最終章は氏の言う「明るい諦観」で全てを自然に受容していくことにありそうだ。


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2006 秋
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