脊振日記 目次(Vol.60) 脊振日記メニューへ バックナンバーへ
4月 7日 脊振の牧場
4月17日 揺籃期の4月
3月25日 脊振山系縦走
4月7日 脊振の牧場




おまけに牛乳とアイスクリームを頂戴し、帰りの車の中で食べたが美味しいこと,この上もなく舌がとろけた。牛達も働く人達も幸せそうであった。
鴨池の北方に、脊振にしてはめずらしく広々とした田園地帯がある。1軒の家も無く盆地状になっていて脊振の更に目立たない隠れた場所となっている。ここに来るには県道46号または305号から狭い取付道路しかなく、ときおり農作業の人達を見かけるだけである。この服巻釜蓋地区へ6日軽トラックで侵入した。
 暖かくて晴れた静かな日、盆地を取り巻く丘陵地帯の一角を目指して狭い曲がりくねった道を走って行くと、頂上付近で視界は一挙に開け開放感でいっぱいになる。遠くへ目をやると、脊振山のやまなみがくっきりとせまってくる。この絶景の丘陵は牛たちの世界であった。三、三、五、五にたたずむ牛。澄みきった大空のもと、全身に太陽とほのかな風を浴びて心地よさそうにしている。
 近づいてみると姿、形、毛並みともに良く精悍な目つきをしている。環境が良いせいか健康そのものに見えた。
 話を聞いたところ、村営牧場の跡地であり、今はヨコオさんが施設を借り受けて牛を飼っていた。冬は除雪で大変だが、最高に恵まれた環境だと言っておられた。牛達を見学させてもらったが、可愛い子牛も5頭すくすくと育っている。


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4月17日 揺籃期(ようらんき)の4月


4月に入ってすぐ鶏が産卵箱でうずくまり卵を温め始めた。おかげさまで5ヶ所から卵を取ることができない。
 数日後とちの木に取り付けた小鳥用の巣箱の1個にヤマガラが入居した。いま、巣の材料をせっせと運び込んでいる。他の巣箱にもペアになった鳥が様子を見に来るがなかなかお気にめさないようだ。
 更に数日後、鴨池の中央に作った小屋で合鴨が卵を温め始めた。合鴨の場合は他の鳥と違って自分の柔らかい羽毛を卵のまわりにちりばめたうえ温めている。

 大雨や強風、温度の変化の激しい、また天敵達の多い自然の状態で、ヒナをかえし育てるのは至難のわざ。上手にヒナをかえすことができるのか。かあさん鳥は、ただいま奮闘中。



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3月25日 脊振山系縦走
 昨日の豪雨、強風がピタリと止んだ25日、日曜日、脊振山頂から金山を経て三瀬峠への尾根沿いの縦走に参加した。単独行動の不安は前々から気にかかっていたので、今回は山の会の一員(新参者)として同行、印象に残る一日となった。霧がたちこめ曇りがちの天候であったが、一行14人は皆元気いっぱい下ったり上ったりの約11kmの道を歩いた。
 疲れが出てきて下を向いて歩いていると、誰かがコバイモだと声を上げる。注意深く見るとあちらこちらに白い可憐な花がひっそりと咲いている。しばらく歩くとショウジョウバカマだという。次はヤブコウジだと声がする。そのたびに皆集まって写真を撮ったり感激したり一時疲れを忘れてしまう。
花は花でも大きな木に咲いているマンサク、ヤブツバキ、クロモジ等、我を見よといわんばかりの花にも出会えた。また、明るい雑木林や暗い雑木林、ミヤコ笹だけの開豁地等、変化に富んだ尾根道である。何といっても圧巻はブナ林であった。もう少しで金山というあたり、霧の立ち込める中に巨木がそびえ幹の所々に湿気をたっぷり蓄え枝は縦横無尽に伸びている。太古の昔に戻ったみたいな幽玄の世界であった。日常の雑事を忘れてしまう山歩き、また新たなる脊振の魅力にとりつかれた。

ショウジョウバカマ            ホソバノコバイモ            クロモジ 
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2007 春
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